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親子で防災・減災
災害の記憶・記録


願い事を言葉にしていこう

2011年3月27日

私が人を殺す夢、人殺しをした傍で大笑いしている夢。

最近、毎晩のように恐ろしい夢を見ます。目が覚めても、ふと息をつく度にあの光景が蘇ってきます。

「車に乗って逃げていたらダメだった」
「二階にまで水が来ていたらダメだった」
「引き波の後、瓦礫が家にぶつかっていたら一緒に流されていた」

…こんな想像が激しく止めどなく襲い掛かり息苦しくなります。こんな感覚が日に日に増しているのも事実です。

テレビのニュースも、被災地の映像も見られなくなってしまいました。
何がこの悪夢を消し去るのか、そう考えていたら、この記録を読んで下さった方(ブログの読者さん)からメッセージを頂きました。

「辛く苦しい作業でしょうが、記録を続けてください!」

…ありがとうございます!
そうですね、決して風化させないよう、ここに残しておきたいと思います。

悪い夢ばかりみないように、たまには「願い事を言葉にして」床に就いてみようかな。
いまの願いはただ1つ、1日も早く住み慣れた土地に 安全と安心が訪れること。叶うといいな。


忘れ去られる恐怖

2011年4月24日

被災地から離れていると、自分の親兄弟さえ、この震災の記憶が次第に薄れていくようです。
「ゴールデンウィークは何して遊ぼう」「来月になったら映画館に行かなきゃ」など等、一緒に過ごしていて、こんな会話をそばで耳にし、とても複雑な心境になります。

被災した場所や被害の内容によって千差万別の日々を送っていくこや、それぞれのペースがあり、それぞれが苦労を強いられたことをわかっていながらも、言葉にならない感情が込み上げてきます。 この記憶がいとも簡単に忘れ去られてしまう事で、私自身がいまここに生きているという事実を消し去られてしまうような、そんな恐怖感さえ覚えてくるのです。これは、とても辛く、悲しいことです。

この気持ちは、共に被災し、共に瓦礫をかきわけ歩んだ者同士にしか分かち合えないのかもしれません。
違った境遇を共有し合う方法を見つけたいです。

そして、いつか我が子達に伝えたいです。相手の立場になって感じ、考え、言葉を交わす力に替えて欲しいと思います。


“書くこと”で前向きになれる

2011年8月1日

自分に起きた特別な出来事をゆっくりと思い出しながら、文章に書きお越していく作業を通して、思わぬ被災により、自分はどう変わったのかを感じる事ができたように思います。

誰かに話すように書き綴り、読者の方からコメントを頂くことで、過去と現在の自分を比較することができました。 そして、私はこのブログ(記録)を通して、自分が大切にしてきた事や、自分に課せられていた役割をふと思い出す機会を得ました。

被災後、自分の事だけを考えるので精一杯になっていた時期を乗り越え、自分が“母親である”ということを強く、再認識しました。更には“妻である”ことも心に取り戻しました。 すると避難先でボーっとお客さんのように過ごすのではなく、必要な事を見つけて動き出せる1日を過ごせるようになりました。

また、自分についての新しい発見もありました。「私って意外と作文が好きなのかも!」「お喋りするより素直に伝えられて楽しい!」等、ワクワクするような気持ちも湧いてきました。

今ここにある毎日に目を向けることで、沢山の変化や希望を見つけ出す事もできました。子供達の成長、何気ない出来事、ちょっとした気持ちの変化。時々この記録を、子供達に読み聞かせてみたりもしました。これは、遠い将来の事を不安に思うより、ずっとずっと楽しめるものでした。 私は書くこと・伝えることで、前向きな気持ちになることが出来たのだと思います。

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